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2007年7月

The scholar may be better than the master

Img_3740_2 先日の茶会のお昼ごはんです。

These are lunch we cooked at last chakai.

自分で言うのもなんなんですが、美味しそうでしょ?

こうやって並べてみると、料理はやはり、彩が大事だなあ・・と改めて思いました。これ全部、天然の色です。自然界にはこんなにいろんな色があるんですよね。

以前もご紹介しましたが、メニューは、 アボガドのおにぎり、茄子と梅のおにぎり、明太子のおにぎり、三色冷奴、輪切りトマトと万願寺とうがらしのひき肉・豆腐はさみ焼き、とうもろこしのオムレツ、枝豆、ぶどう、バナナ。飲み物は、お土産に頂いた、ドイツのSENCHA、水出しの日本の煎茶です。

レシピは、また書きますね。

以前、【バンビーノ】 というテレビドラマについて書きましたが、その中で、「上の人間が作ってきたものをぶっ壊すのが、下の人間の礼儀ってもんでしょ?」 というセリフがありました。私は、それを聞いて、その通りだなあ・・と思いました。“青は藍より出でて藍より青し” という言葉がありますが、これも、同じようなことを意味しているような気がします。もし、青が藍より出でて、藍より青くなかったら、衰退の方向に向かうような気がします。青は藍より青い、青は藍より青い・・・・、が繰り返されて初めて、進化しながら継承されていく。ということができるように思います。

これは、また、不易流行(ふえきりゅうこう)とも言えると思います。 辞書には、

蕉風俳諧の理念の一。新しみを求めて変化していく流行性が実は俳諧の不易の本質であり、不易と流行とは根元において結合すべきであるとするもの。

と書いてあります。

昔、何かで、千利休は、弟子達に、自分の真似はするなと言っていた、ということを読んだことがことがあります。私は、これを、できるだけ利休の真似をしないように、同じことをしないように、することなのかなあ・・とずっと思っていました。でも、ある時、そういうことではないのではないかあ・・と思いました。

それは、陶芸教室で、茶碗を作っていた時のことです。全員、“同じ土”を使って、“同じ茶碗”というものを作ったのですが、全部、どこかが違っていました。なんとなく感じが似てるなあ・・・というのは合っても、全く同じ茶碗はありませんでした。つまり、基本的には、“真似”をしなけれは、全く同じようにはなりえないということだと思います。これは、例えば、花の絵を描いてください。というような問いかけでも同じことで、恐らく、10人いたら10人、違う絵になると思います。

茶会のドルチェ その2  a dolce of chakai(tea gathering) No.2

Img_3691_3 

先日の茶会の ドルチェ、お菓子です。

These are sweets of a recent chakai. From the left of the photo,

Img_3695

Black ones are broad beans. We call these beans Otafukumame.

上の写真、向かって左は、お多福豆です。お多福豆って、空豆なんですよね。

福岡の和菓子屋さんのお菓子です。

2つのお皿の真ん中にある笹は、床の間の風鈴にかけてあったものと同じもの、その片割れです。

黒い塗りの板は、花器の敷板として売っていたものです。矢筈板と呼ばれるものです。お菓子に使ったのは、今回が初めてです。お皿は、食事用のものですが、涼しげなブルーとホワイト、黒いお豆を引き立たせる色、ということでこれにしました。お箸は、竹製です。お茶事の時のお料理に使われる、元節と呼ばれるものです。

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真ん中は、常用饅頭です。

The middle ones are steamed (bean-jam) buns.

こちらも、福岡のお菓子です。紅白、薄いピンクと白のおまんじゅうです。白い方は、漉し餡、ピンクの方は、柚子餡でした。

丸い塗りのお盆に、ピンク、白、ピンク、白・・・と、円形に並べてみました。こうやって何種類かお菓子を出す時は、盛り付け方がそれぞれ違った方が、見栄えがいい気がします。

最近やっと、自由な発想でお菓子のチョイス、盛り付けができるようになりましたが、あれこれ考えるの、とても楽しいです。

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こちらは、アメリカのチョコレートです。

These are chocolates made in U.S.A.  On the black lacquered board, there are three dishes shaped a leaf. Each of chocolates are put on a camellia leaf.

黒い塗り板は、上記のと同じく、花器の敷板です。蛤板と呼ばれているものです。その上に、葉っぱの形をしたお皿を3枚置き、椿の葉っぱの上にチョコレートをのせました。見にくいですが、板の右上方に、葉っぱが飾ってあります。

以上が、午前中にお出ししたお菓子です。午後からは、各自がそれぞれ自由に、お茶を点てました。                

こちらは、その時にお出ししたお菓子です。

Img_3742 福岡の 『宝満山』 というお菓子です。

原材料は、卵、砂糖、寒天。

どこか、昨年のお茶会でお出しした、鶏卵素麺を連想するようなお味でした。

These sweets are made from eggs, sugar and agar.

お箸は、お茶事の懐石料理に使われる、中節と元節と言われるお箸を、片方ずつ使いました。この2つの違いは、竹の節がどこにあるかです。片方は、真ん中ではないですが、中央よりのところに、もう1つは、お箸の元の方にあるの、わかります?今回初めて Mix してみましたが、個人的には、ええやん!と思いました・・。

昨日、美容院へ行って思ったのですが、いい美容師さんは、髪型という角度から、その人をより素敵に見えるようにして下さる方、という気がしました。そして、茶人は、茶会という空間の中で、そこに存在するものをより素敵に見せることができる人、という気がしました。例えば、「なんや、お多福豆かあ・・・」なのか、「Oh、お多福豆。けっこういい感じやん!」 なのか。あるいは、昔のコマーシャルに、「美しい人はより美しく、そうでない人もそれなりに」というフレーズがありましたが、これを「美しい人はより美しく、そうでない人もかなり美しく」、てな感じかな?  これが、腕の見せ所です・・・。

追伸: これらのお菓子は、すべて、おみやげに下さった、頂きものです。皆様、ありがとうございました。

第80回葩会 その2 The 80th hanbirakai( tea gathering) No.2

Img_3714先日の茶席の写真です。

The photo is a tea room of  the recent chakai. Guests and host sat near at hand. This arrangement is a new way.

5月くらいからずっと、こういう配置にしています。

亭主とお客様の距離が、ものすごく近いです。ちょうど点前座を囲むような形で、お座布団が敷いてあり、そこにお座りいただいています。

床の間を拝見されたあと、ふと、点前座の方を見られたI先生が、「あれ、釜はどこに行ったの?」と、おっしゃいました。「今回は水点てにしますので、風炉釜はありません」と、お答えしました。それを聞かれたI先生は、驚かれているようでした・・・。

今回、水点てにしたのは、 茶会のテーマが、“夏は涼しく” だから、ということが1つの理由です。今までは、どれだけ暑い日でも、釜で沸かしたお湯でお茶をたてなければならない、と思い込んでいたので、茶会で、水点てをしたのは、今回が初めてです。例えば、コーヒーや紅茶を例に取ると、夏には、アイスコーヒーやアイスティーを飲まれる方も多いと思います。クーラーの効いている涼しい部屋ならともかく、そういうものが全くない部屋では、冷たい抹茶でもいいのでは?と、思ったからです。

あと、煎茶を1番美味しく飲む飲み方は、お湯で入れるのではなくて、水(氷)出しとよく言われますが、私もそう思います。それを、抹茶で試みてみたわけです。

3種類の水による味の違いを確かめるためには、沸かしたお湯より、シンプルに水で比べてみた方がいいのでは?ということも、水点てにした1つの理由です。

Usually, I make a tea from boild water and powdered green tea. But this time, I made a tea from cold water and powdered green tea. .

お菓子は、お茶が三服ということもあり、3種類用意しました。好きなものを好きなときにどうぞ。と、ビュッフェスタイルにしました。飲み比べということもあり、ほとんどの方が、お菓子は後にします。と、おっしゃいましたが・・・。

Img_3709_2

Img_37101 この配置にしてから、お花は、ずっとこの位置にあります。

お座りになったお客様の正面、よく見える位置です。角度は変わりますが、すべての席から、お座りになったままで、このお花が見えると思います。

今回は、籠に、半化粧とホタルブクロを生けました。ホタルブクロには、蔓植物が巻きついていたのですが、それもそのまま生けました。連日の雨で、お花が少し弱っていましたが、可憐に咲いてくれました。

These flowers are called a Hangesho and Hotarubukuro.

床の間飾り その2 a decorated Tokonoma (alcove) No.2

昨日の、床の間飾りの続きです。

I will continue to write the yesterday's story concerning about a decorated Tokonoma (alcove) of a recent chakai.

Img_3671_1

こちらが、風鈴の下に置かれていたものです。

I have put these under the wind bell.

では、1つ1つをご紹介します。

向かって左から、 From the left of the photo,

Img_3646

白茄子の香合です。

This is a incence case shaped a white eggplant.

これは、だいぶ前に五条坂の陶器市で買ったものです。値段のことを言うと何なんですが、500円くらいだったと思います。陶器市は掘り出し物があるので、楽しいですね。ちなみに、五条坂の陶器市というのは、8月の上旬に、京都の五条の方で行なわれる陶器市です。清水焼だけでなく、有田焼とかもあります。すごいたくさんお店が並ぶので、見るだけでも楽しいですよ。

白いお茄子って珍しいなあ・・と思って買ったのですが、買ったときは、色を塗るのを省略されたのかなあ・・・と思っていました。でも、後年、こういう白いお茄子があることを知りました。白いお茄子って珍しいですよね。私は、まだ食べたことがありません。

Img_3650

では、そのお隣。 Next one.

お茄子に続いて、夏野菜のトマトです。

手前は、本当のトマト。奥は、トマトの香合です。

This side of photo is a real tomato and  the other side is a incence case shaped tomato. This is a French made ceramic.

この香合については、昨年(2006年7月11日)も書いていますが、以前、パリで買ったものです。これは、500円というわけにはいかなかったと思います。確か、ちょっと高級感溢れるお店で買ったと思います。買うの、どうしようかなあ・・、どうしようかなあ・・・と迷っていた記憶があります。

お野菜のトマトは、その日のお昼ご飯に使ったものと、同じ畑で採れました。太陽の恵みをいっぱい浴びた、真っ赤なトマトです。“花は野にあるように” に準じますと、“野菜は畑にあるように” という感じになるでしょうか?

Img_3652_2では、次。 Then, next one.

手前は、サザエの蓋置。奥は、本物のサザエです。もちろん、中身は、当の昔に食べちゃってありません。

This side of photo is a lid rest shaped a turban shell.  The other side is a real turban shell.

この蓋置も、昨年使いました。2006年7月17日の記事に出てきます。この時初めて、蓋置として作られたものではなく、本物のサザエを蓋置として使ってみました。

こんな水平じゃないものに蓋をのせてみよう、これを蓋置に使おうと考えついた人はすごいなあと思いました。

と、この時、書いていましたが、どの道具にも、それを初めて使った人、思いついた人がいるわけで、そう考えますと、それぞれの道具に重みがあるなあと思いました。改めて、やはり、茶人は、クリエーター、アーティストなんだなあ・・と思いました。

本物のサザエは、昨年送っていただいたもの。蓋置の方は、どこかの古道具市でみつけてきたもの。1000円くらいだったと思います。

こちらの方は、“海産物は、海にあるように” でしょうか?

Img_3661

では、最後。 The last one.

ハマグリの香合です。本物の貝に、蒔絵がしてあります。内側には、金箔が貼ってあります。

This is a real clamshell. It is lacquerd. I bought it as a incence case.

これは、デパートの古道具市で買いました。いくらぐらいで買ったかは覚えていないのですが・・。

以上、今が旬の夏野菜2つと、もうすぐ海の日だったので、海にちなんだ物を2つ、並べてみました。ちなみに、黒い敷物はお菓子皿です。すべて同じお皿なのですが、よく見ると、2種類あるように見えます。これは、こないだの氷室のお菓子と一緒で、2つは、天地を逆さまにして、使ってみました。芸が細かいでしょ?お客様は、どなたもお気づきでなかったような気もしますが・・・・。

と、ここまで書いてきて、トマトなんか見てますと、我ながら、やはり、私には、凧の糸を持ってくれる人が必要では?と、改めて思いました。体力に自信がある方、どうぞよろしくお願いいたします・・・。

床の間飾り a decorated Tokonoma (alcove)

Img_3689_2 これは、先日の茶会の床飾りです。

床の間には、軸をかけて、花器に花を生けるものである。ということに、今までは捉われていたように思いますが、今回、初めて、私の自由な感性で、床の間という空間を飾ってみました。

この茶会の総合テーマは、 “夏は涼しく” にしましたので、この言葉から連想されるものを使いました。

This is a decorated Tokonoma (alcove) of a recent chakai.

軸物をかけたり、花を生けることは、それはそれでいいことだと思いますが、例えば、掛軸は、すべての日本人が持っているとは言えないものだと思いますし、床の間自体も、今の日本では、すべての家にあるものではないと思います。ましてや、日本以外の国ではなかなかお目にかかれないと思います。とすると、茶会では、必ず、床の間という空間に軸物をかけます。というようなことだと、茶会をできる人が、かなり限られてしまうと思います。私は、掛軸をかけなければ茶会にはならない、とは思っていないので、そういう気持ちを今回、具体的な形で表してみました。だいたいの構想は、なんとなく頭の中にあったのですが、こういうふうに形として表れてきたのは、茶会の前日の晩です。

では、個々のものを具体的にご紹介します。

Img_3725_2

私が、 “夏は涼しく” 床の間を飾る。ということで、1番最初に思いついたのは、この風鈴です。

軸物を掛ける、 【自在】 と呼ばれているものに、風鈴を掛けてみました。この写真ではわかりにくいですが、自在を3つ、継ぎ足して使いました。

最初は、【自在】に風鈴だけを、ただ掛けただけ、だったのですが、なんかなあ・・という気持ちがありました。お菓子のデコレーションに笹を使うことにしたところ、切ってきた笹が余ってしまいました。これ、なんかに使えないかなあ・・と見回してみたところ、この風鈴が目に留まりました。自在の穴に笹を通してみたところ、七夕さんではないですが、どこか、涼しそうな感じになりましたので、そのまま採用しました。

Do you know this one?  It is a Fuurin, a japanese wind bell with bamboo leaves.

風鈴の下の、面々については、また、日を改めてご紹介します。

昨日、そのうちに、糸の切れた凧みたいに、どこかにぴゅーんと飛んで行ってしまうのではないか?と言われましたが、そういうこともあるかもしれません・・・。どなたか、凧の糸、持っておいてください・・・。

第80回葩会 The 80th hanbirakai( tea gathering)

昨日は、第80回葩会でした。

Yesterday, the 80th tea gathering  was held. The theme of tea gathering was a cool summer. I will report it in detail in the future.

今回は、 “夏は涼しく” をテーマにした茶会にしました。

① 床の間 : 茶会の床の間には、軸物をかけて、花を生ける。ということには、捉われず、“夏は涼しく” からイメージされるもので、自由に床飾りをしてみました。この発想の根源は、昔の、室町時代などにされていた、書院飾りにあります。例えば、『南方録』の中の、〈書院〉 というところを見てみると、軸物、琵琶、墨や筆や硯といった書の道具、鐘、香炉、花器・・・と、いろいろなものが飾られています。今回の床の間のイメージは、秀吉や利休よりもっと前の時代、の茶会の姿に近いのではないかあと思います。その書院飾りの時代から、600年くらいの月日が経ち、書院はなくなりました。平成時代、2007年になりますと、こういう風になります・・。といった感じです。

② 名水 : 名水点て というのがありますが、現代の名水!?である3種類のお水でお茶を点て、それぞれでお茶の味が違うか、みんなで飲む比べをしてみました。昔の人は、名水と言われる井戸水等を汲みに行かれていたようですが、現代は、名水は、ペットボトルに入ったものをお店で購入する時代です。それも、日本で、世界中のお水を買うことができます。これをご覧になったら、秀吉さんも、さぞ、驚かれることと思います。で、この度は、硬度の異なる水を3種類、用意しました。日本の軟水を中心に、それよりも硬度が低い、ポルトガルの水、硬度が非常に高い、フランスの超硬水、この3種類の水で点てたお茶を味わいました。

③ お昼ごはん : Img_3632 旬の食材を中心に、簡単で美味しい料理、全体として彩がきれいであること、などを考えて、献立を作りました。

メニューは、 アボガドのおにぎり、茄子と梅のおにぎり、明太子のおにぎり、三色冷奴、輪切りトマトと万願寺とうがらしのひき肉・豆腐はさみ焼き、とうもろこしのオムレツ、枝豆、ぶどう、バナナ。飲み物は、お土産に頂いた、ドイツのSENCHA、水出しの日本の煎茶です。写真は、食材の茄子ですが、こんなの初めて見たので、記念撮影しときました。

何人かの方は、朝早くからお料理を作りに来て下さいました。みんなでお料理を作るのを楽しみにして下さる方もあります。基本的なことは私が考えますが、みんなで知恵、意見を出し合ってお料理を作る、こういう料理のやり方もあるのかあ・・ということを知る、というのもとてもいいように思います。先日書いた、九州国立博物館のように、参加できる茶会、みんなで一緒に作り上げていく、 “和漢のさかいをまぎらかす” ならぬ、“ホストとゲストのさかいをまぎらかす”というような茶会、でしょうか?

私が食に非常に興味があるから・・ということが大きな要因だと思いますが、この葩会では、料理が大きなウエートを占めているように思います。いつか、お茶にお料理が付いているなんて驚きました。と、言われた方がありますが、これは何百年も前から続いていることで、“料理付き” というのは、茶の湯の大きな特徴の1つだと思います。特に、今は、だんだんと家で料理を作らなくなってきているので、その家の家庭料理でもてなす。という茶の湯の良さは、守り続けたいなあと思います。

これらの詳細は、また後日書きます。

茶会のドルチェ  a dolce of chakai(tea gathering)

少し前まで、ちょこちょこ 『バンビーノ』 というテレビドラマを観ていました。

これは、イタリア料理店のお話しです。このお店は、接客、料理等、いろんな意味で、お客様に対して、プロのお店だなあ・・と思いながら、いつも観ていたのですが、少し前に、ドルチェについてのお話しがありました。

ドルチェは、イタリア料理の中では、特別な存在である。で、何が特別なのかと言うと、例えば、他のお料理は、分量よりも、料理人の微妙な勘とかが重要であるけれども、ドルチェだけは、決められた分量、分量どおりに作ることがとても大切であること。また、ドルチェは、お客様のお顔が1番ほころぶもの、お客様を1番幸せな気持ちにできるものであること。甘いものがお好きでない方も、ちょっと一口食べてみようかなあ・・という気になるような、 「わーっ、きれいー」 というような存在。 ドラマの中では、こういうお話でした。

で、このドラマを観た後、では、日本の茶会のお菓子はどうだろう・・と考えてみました。私自身は、最近、色付き系を敬遠しつつありますが、一般的に茶会のお菓子、和菓子、生菓子は、彩りも形もきれいなものが多いですよね。

私が、いわゆる “茶会のお菓子” と言われるものを、この頃ほとんど使わないのは、着色料のことなど、いろいろな理由があるのですが、今、1番思っていることは、いわゆる “茶会のお菓子” と言われるものには、ドラマの中のドルチェのような、「わーっ、きれいー」っていう感じがあんまりしないなあ・・ということです。京都生まれということもあり、子供のことから、今まで、どれだけ食べたかわからないほどたくさん食べたので、何も聞かなくても、「ああ、このお菓子はこういう銘だろうなあ・・」とすぐにわかったり、「これは、○○というお店の△△というお菓子にそっくり・・」と思ったり、というようなことが多く、新鮮な驚きがないなあ・・というのが今の正直な気持ちです。

このドラマのイタリア料理店のドルチェを観ていて、茶会のお菓子と最も違うなあと思った点は、いわゆる “茶会のお菓子” は、和菓子屋さんで、完成したドルチェになっているという点ではないかなあ・・と思います。例えば、茶会の亭主が、果物やらケーキやらアイスクリームやら、いろんなものをミックスしてドルチェをつくりあげるのではなくて、買ってきたケーキをそのまま出している、という感じがします。

で、私が、最近、茶会のお菓子に対してイメージしているのは、イタリア料理店のドルチェを作る感覚だったんだなあ・・ということに、このドラマを観ていて初めて気付きました。お菓子屋さんで完成しているのではなく、お菓子屋さんのお菓子は、私が作るドルチェの素材であって、ドルチェに完成させるのは、茶会の亭主である私、という感覚なんだなあということに、このドラマを観ていて初めて気が付きました。新しい発見でした。

Img_3333 Img_3336_1

これは、先月、アメリカ人のご家族が来られた時にお出ししたお菓子です。Img_3313

The other day, I served powdered green tea to American family. They have traveled in Japan for two weeks.

粽とお干菓子です。

These photos are sweets for tea. One is a rice dumpling wrapped in bamboo leaves , soybean flour with sugar and salt. We eat a rice dumpling coating it with soybean flour.   The other is dry Japanese sweets shaped a hydrangea and a piece of ice. The green leaf is a real hydrangea one..

粽は、出雲の私の親戚の手作りです。笹で包まれた中に、お団子が入っていて、黄な粉をつけて食べます。粽は、元は中国から来たようですが、日本的なものなので、すごく喜んで下さいました。きれいな生菓子もいいですが、郷土のお菓子でおもてなしをするというのも、とてもいいことなのではないかなあ・・と思いました。故郷の味、守って行きたいですもんね。

お干菓子は、紫陽花の花と氷室(ひむろ)というお菓子です。緑の葉っぱは、本物の紫陽花の葉です。紫陽花は、hydrangea というそうですが、アメリカのご自宅のお庭に、このhydrangeaを植えていらっしゃるそうで、すごく喜んで下さいました。

下の写真に、2つのお菓子がありますが、これは、1つのお菓子の裏表です。お店の箱には、真っ白の方が上になっているので、今までは、そのまま白い方を上にしていたように思いますが、こうやってひっくり返すと、まるで、2種類、別のお菓子のようですよね。こんなことで喜ぶのもどうかと思いますが、「なかなか、この頃、私、冴えてるやん!!」と、自画自賛してしまいました・・・。

茶会の案内状 a letter of invitation to a chakai

Pict0911_1これは、ちょうど10年ほど前に頂いた、茶会(茶事)のご案内状です。

巻紙に筆で書いてあります。

昔風な茶会のご招待状です。敬具の後に、差出人名、日付、宛名が続きます。

This is a old-fashioned letter of invitation to a chakai.  I got it from my tea company about ten years ago.

私も何回か書いたことがあります。私のお茶の先生にお茶事に来て頂いた時、はりきって、長文力作を書いたら、「茶会の案内状は、こんな長々書くものではありません。でもまあ、記念に大事に取っておきます」とおっしゃったのを、とてもよく覚えています。

で、時が移りまして、ただ今の葩会ですが、 “メールで” 茶会の案内をしております。もちろん、お客様のお返事も “メール“ です。

Now, the invitation of hanabirakai is done by e-mail.  Of course I get the answer from a guest by e-mail too.

これが、いいのか悪いのかは、?ですが、時代は確実にこういう風に動いています。e-mail があると、日本中、今は世界中の人と、すぐに連絡を取ることができます。ブログにしても、これがもし手書きで、筆と墨で書くものだったら、今まで書いた文章の100分の1くらいしか書けないと思います。

葩会では、基本的には、e-mailでやりとりをしていますが、実は、I先生は、いつも、茶会の後、手書きのお礼状を下さいます。感想の中に、示唆、的確なアドバイス、等が含まれており、有り難いなあ・・といつも思っております。

私が書いているこのブログの文章は、主催者側からの一方方向になりますので、お客様の側からの感想をここで挙げさせていただきます。前回の茶会の後、I先生から送って頂いたものです。

・・・・ブログにありましたように、釜の代わりのお鍋には驚きました。粟田口の善法のことを想い出しました。茶道とは何かときかれて、「善く生きること」と答えましたが、久松先生は確か、「生活の根源としての侘茶」ということを言っておられると思います・・・・・・

I先生がいらっしゃると、場が引き締まります。私を含めて全体的に、ちょっと、重み、ないなあ・・というメンバーですので・・・。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

新ル・クルーゼの使い方 その2 a new use of LE CREUSETs part2

昨日、友達と話していて、私が以前書いたブログの写真を見て、「えーっ、もしかして、これ、ル・クルーゼのお鍋・・・・」と、またもや驚かれたので、話しをル・クルーゼに戻します。ル・クルーゼ周辺の道具をご紹介します。

Yesterday, my freind was very surprised at the photo of  LE CREUSET in this blog. So I go back to the topic of  the LE CREUSET  and I introduce other tea utensils in that photo.                                                                                                                  → Yesterday, a friend of mine was very surprised at the photo of LE CREUSET in this blog. So I will go back to the topic of  the LE CREUSET and I am going to introduce the other tea utensils in that photo.

Img_3041_2 これは、茶会が始まる前に撮った写真です。まだ、お湯も入っていません。

① 1番右側の、白いものが載っている黒い道具。これは、湯桶(ゆとう)と言われる物で、茶懐石の最後に、焦げご飯にお湯を注いだものがでるのですが、その入れ物となっているものです。私は、最近、それをお水を注ぐ道具として使っています。

右側の半円形になったところは、手で持てるようになっていて、そこを手で持って左側の注ぎ口から釜(今回は鍋ですが)にそそぐと、とても注ぎやすいからです。これと似た形で陶器のものがありますが、それは重たいので、漆器の方が軽くて使いやすいです。これも、 “新”湯桶の使い方 ですね。

The right side of the photo. There is a black object named Yutou. This is a utensil of cusine in chakai originally, but recently I have used it as a (water)pitcher.                  → What do you think that black object, something like a kettle, on the rigiht side of the photo is?  Originally this is a utensil of cuisine in chakai, but recently I have used it as a (water)pitcher.       

② お盆に載っている2つの茶器は、以前ご紹介した、スペインと日本のミックスです。

③ お盆の上にのっている、オレンジのものは、ふきんです。ル・クルーゼのオレンジに合わせて同じようなオレンジ色にしました。カラーコーディネートです。今までは、白い小さい(①の白いもの)、いわゆる茶巾と言われるものを使っていたのですが、最近はもっぱら、もっと大きい、ふきんを使っています。小さいのだと、すぐに汚れて取り替えないといけないので、ビックサイズに変更しました。色も、白だと、お茶の緑がつくと、すごくよく目立つので、色物のふきんを他の道具とカラーコーディネートして使っています。

On the tray, there is a orenge object. This is a tea towel. Originally it is a white smaller one. But now I have used a bigger and colorful one considering colors of other tea utensils.                                                                                                         →Did you notice an orange thing on the tray? I used it as a tea towel in chakai on that day.  As usual, people use a white and smaller clothe as a tea towel, but now I often use a bigger and colored one, considering the colors of the other tea utensils.

④上の写真左側の、お鍋の蓋の蓋置きですが、

Img_3023 Img_3025_1

Img_3030_1

こちらの、天目茶碗をのせる台、天目台と言われているものを使いました。

釜の蓋は、小さいので、竹の蓋置などでいけますが、このル・クルーゼのお鍋は、大きくて、とても重たいので、従来の蓋置では、支えられません。初めは、蓋置を3つくらい使って、ちょうど風炉の中の五徳のような感じで行こうかなあ・・と思ったのですが、同じ高さのものを3つ揃えないと今ひとつ不安定かなあ・・とあれこれ考えているうちに、ふと、この天目台が目に付いて、これ、大きさ的にもいいんじゃない?と合わせてみたところ、ぴったりでした。これも、 “新”天目台の使い方、 ですね。

A lid rest named Futaoki. Originally this is a utensil for  a tea bowl. But I used it as a lid rest the otherday.                                                                                               →We call a lid rest “Futaoki” in Japanese. Originally, however, this Futaoki which I used in chakai on that day is a rest not for a lid but for a tea bowl.

⑤ 風炉の灰。このル・クルーゼのお鍋は、釜に比べて、高さが低いので、風炉との調和が高さ的に今ひとつだったので、風炉の中に灰を足して、五徳の高さを少し上げました。すると、バランスがよくなりました。

⑥ 道具の取り合わせは、ル・クルーゼのオレンジを生かすように心がけました。茶器はかなり華やかなものなのですが、茶器の中に入っている色が、ルクルーゼのオレンジ系や、湯桶の黒等、茶器の色は、他の道具の中に含まれているものが多いので、うるさい感じではないように思います。茶器がアクセントですね。あとの道具は、色を抑えました。

今の私にとって、茶道具、そして、茶道具以外の道具、すべてが、フラットな、ただの道具です。その中から、自分が1番いい、1番ふさわしいと思うものをチョイスしています。今の私には、これは、こういう道具である、こういう風に使わなければならない、というような “縛り” は全くありません。今の私から見ると、以前の私は、一体何に捉われてたんだろう・・と不思議な存在です。

私が今、とても自由であるのはなぜか?それは、例えば、湯桶は、こういう風に使われてきたものである、これは、天目台というものである、ということを知っているからだと思います。もし知らなければ、ただの無茶苦茶、ほんとの意味で自由ということにはならない気がします。

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