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洋花を茶席に生ける

Img_2379先日、床の間に生けたお花です。このお花には、私にとって、いくつかの “初めて” があります。

1、洋花を生けたこと

洋花を生けたのは、これが初めてです。この花は、トゥインクルイエローとかいう名前の、スプレーバラです。バラは棘がありますが、このバラの棘は、羽毛のような感じでした。洋花を、和の花器に和のテイストで生けてみたいなあ、と思っていたのですが、やっと実現しました。花器の中に入る葉っぱは取りましたが、あとは、買ってきた花をそのまま、生けてみました。

2、花屋さんで買った花を生けたこと

茶席に買った花を生けたこと。これも初めてです。今までは、庭の花かどこかのお庭から頂いた花か、どちらかで、自分で切ってきた花ではない、買った花を生けたのは初めてです。庭の花にこだわっていたのは、 “花は野にあるように” 生けるのがよい、という言葉からですが、先日、ぷらぷらと道を歩いていて思いましたが、今は、“野” がないですね。それに、 野=庭 でもないですね。逆に、花に関して、昔はなくて今はあるものは、洋花中心の、たくさんのお花屋さんではないでしょうか。

3、花入れの敷板を自由に使ってみたこと

薄板という、花入れの敷板は、どなたがいつ定められたのか知らないのですが、どの花入れにどの敷板を使うのか、あるいは使わないのか、が事細かに決まっています。「えーっ、そんなことまで決まってるんですか?」と、驚かれた方がありますが、決まっています。以前、籠の花入れに敷板を使っていたら、これは、おかしい、と言われたことがあります。私は、床の間の畳に水の跡がつくので、それを避けるために敷板を使ったのですが、決まりごととしては、籠の花入れには敷板を使わないことになっているので、間違っていると言われたわけです。この決まりごとは、花器の格付けによって決まっているようですが、その昔に格付けされた花器のほとんどは、現在、美術館などの展示品になっていて、今、あるのは、そのコピー、模造品が多いと思います。そういう決まりごとの根拠がどこにあるのか、正直よくわからないところがありますが、模造品にまで、その規則をあてはめる必要があるのかは、? です。少なくとも、私は、いわゆる“本物”と言われているものを1つも持っていませんので、私の持っている道具は、私の中ではすべて同格です。よって、この花器にはこの敷板でなければならない、という識別の仕方は、 ??? です。もし、私の中で、何か区別があるとしても、それは、これは、○○さんから頂いた、思い出の花器だから・・・といったようなことだと思います。

今まではだいたいその敷板の決まりに従ってきました。が、今回は、そういう決まりごとは考えずに、花を生けてみることにしました。まず花を決めて、その花に合わせて花入れを決めました。そして、花を入れた花入れを床の間に置いてみました。見たところ、敷板があってもいいのでは?と思いましたので、最初に、木地の敷板を置いてみました。すると、花、花器、敷板、畳、土壁がすべて同系色となり、花が沈んでしまいましたので、今度は、黒漆塗りの敷板を置いてみました。すると、黒では他のものとのコントラストがきついように思いました。そこで、写真のように2枚重ねてみましたら、落ち着きました。敷板を2枚使ったのも初めてです。最初から、2枚使おうと思っていたわけではなく、花と花入れを最大限に引き立たせるにはどうしたらいいだろう・・・と考えたらこうなったわけです。これは、こうである、とがんじがらめにせず、手持ちのものの中で、自分の目で見て1番いいと思うものを選択する方がいいのでは?と思いました。何事でも、物事を考える上での柔軟さ、柔軟性はとても大事なことではないかなあと思いました。

この花をご覧になった方の感想はいろいろでした。和の空間の代表ともいえる茶席に、洋花の代表とでもいえるバラの花とは・・・・、ちょっと違和感があるかも?という方もありました。逆にあまり違和感はない、という方もありました。2枚重ねた敷板の重ね方が、どこか“洋”の感覚だという意見もありました。

で、私の、生けてみた感想としては、思いのほか、違和感がないなあ・・というのが正直な気持ちでした。洋花を和の花器に和の空間で、と頭の中で描いていたものより、はるかに違和感がありませんでした。人は、新しいものには、過剰に反応するけれども、1度こうであると決まったもの、見慣れたものには、寛容、疑いの目を持たない、という傾向があるのではないかなあ。これは、最近ふと感じたことです。

この花を生けたことは、私にとって、“花は野にあるように” という言葉を見直す、大きなきっかけとなったように思います。

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