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茶花と生け花

私は、もう10年以上になるかもしれませんが、生け花を習っています。茶会で茶花を生けるには、生け花の素養があった方がいいなあと思ったことが、習い始めたきっかけです。最初のうちはよかったのですが、私が自分でお茶の会を始めた頃からでしょうか、だんだんと私の中で、茶花と生け花が相容れない対立したものとなってしまい、生け花がすっかり嫌になって、次こそやめよう、やめよう・・と思いながらもやめるタイミングを逸して・・・。ここ2,3年はまさに惰性で続けていました。

それが、ほんの2ヶ月ほど前、あることがきっかけで、茶花と生け花が私の中でやっと1つになりました。ある生け花のお稽古日、その日は研究会で、花材も花器も自分で持って行かないといけなかったのですが、私はそのことを家を出る1時間ほど前に知りまして、あわてて、花器と花材を決めて持って行きました。花材は、庭のゆすらうめの古木と裏山の藪椿、花器は手持ちの籠でした。お稽古場で先生のご指導の下、生けたところ、同じお稽古場の方々にもすごく褒めて頂いて、先生にも、これやったら、流派のカレンダーにも使えるぐらいやなあと言っていただきました。私も、そこそこ生けられたかなあとは思いましたが、それより嬉しかったのは、自分で切ってきたものが、そのまま全部無駄なく使えたことです。椿は持ち歩くと花が落ちやすいので、1つくらい予備を取りましたが、あとはそのまま全部使いました。後日思ったのですが、形となって現れてきたのは、お稽古場でですが、私の頭の中には、木から切ってくる段階で、花器に生けた姿が出来上がっていたのだなあと思いました。だからむやみやたらに切ってくるのではなく、花器に生ける分だけを切ってくることができたのだなあと思いました。花を生ける、生かすという点では、茶花も生け花もどちらも同じことなんだなあと、この時やっとわかった気がしました。

ほんの2,3日前ですが、ふと、生け花と茶花を融合させた花を生けてみてはどうだろう・・と思いつきました。そして、昨日のお稽古の会で試してみました。花材は、あじさい3種です。 よくご覧頂くとわかるのですが、このあじさいの葉、どれも見事に虫食いになっています。茶花でも生け花でも、今まで虫食いのものは生けたことがないように思いますが、私はこれを見ていて、もし、仮に、虫食いの葉っぱをいろいろ描いて見てくださいと言われたとして、これほどバラエティに富んだ葉っぱが描けるだろうか、人間に作り出せるだろうか・・と思いました。うーん、これはすごいアートだ!とちょっと感動しましたので、どうしてもこれを生けたいなあと思ったわけです。では、このアートを生ける花器は何を使うのか、手持ちの花器を頭に思い浮かべてみたところ、あっ、あれしかない、と思いつきました。それは、もう7,8年くらい前になると思いますが、東寺の弘法さんで買ってきた、古い火鉢です。その火鉢、木をくりぬいて作ってあるんですが、ぱっと見てこれいいなあとひとめ惚れしました。ただ、店のおじさんが言われるには、この火鉢はひびが入っているので、火鉢としては使えない。おとしを入れたら花器としては使えるかもしれんなあとのことでした。私もそうやなあと思って買ってきたのですが、7.8年前の私には、花器として使えることはわかっていても、それに花を生ける技術、技量がありませんでした。で、そのまま一度も使わぬまま置き去りにされていたのですが、この度、この虫アートを生かせる花器は、このひびの入った火鉢しかない・・・。と初めて使ってみました。

いろいろ試行錯誤をしてみました。左は1回目、右は2回目で、この2回目が茶席の花となりました。同じお花でも、生け方が変わると、感じが変わりますね。付属品としてついていた、瓢箪の飾りがついた火箸も添えてみました。これは、私が今まで茶花を生けることによって培われてきたものと、生け花を生けることによって培われてきたもの、そして今の私の感性の融合です。いわゆる茶花でも、流派の生け花でもありません。私の感性で生けた花です。どうやら、お菓子に続き、型から抜け出し、7,8年も使いこなせなかった花器も使うことができ・・・。この写真の花は、私にとっては記念すべき作品です。

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コメント

chajinさん、お久しぶりです。
このあじさい素敵ですねー。本当にそこに咲いてるかのような自然な感じがします。
ブログを読んでいくと、だんだんchajinさんがモーツアルトに近づいているように思えます。
苦悩と試行錯誤で作り出すのじゃなくて、頭の中に湧き出た音楽がそのまま作品としてありのままに表現されている、というのでしょうか・・・。
もちろんそれまでの努力あってのことでしょうが、すごいかも?!いろいろ学ばせてもらっています。

このあじさい、自然な感じがしますか?ありがとうございます。それはよかったです!!
モーツアルトに近づいているかは、???ですが、最近ようやくひらめきが戻ってきましたし、今までとは違う、もっと自由なひらめきかたをするようになれた気がします。

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